東洋合成_決算 個人的には期待外れかも

1Qは増収増益

売上営業利益経常利益純利益
当期6,589760781542
前期5,958594531366
前期比11%28%47%48%
(単位は百万円)

最先端向けの半導体材料が好調なのは他社の決算からわかっていたが、
まぁまぁ想定通りの数字と言える。

感光材セグメント

売上:+5.3%
営業利益:+39.6%

FPD市場向けは減速したが、最先端向けの半導体材料の売上拡大したとの事。
FPDはコモディティ化しているので、おそらく粗利が低い。
粗利が低い製品の売上が減って、粗利の高い最先端半導体材料が増えたので、
売上の伸びよりも営業利益の伸びの方が大きい。

最先端向け半導体材料の割合が増えるにつれて、売上と営業利益の成長が更に加速するはずだ

化成品

電子材料はスマホや自動車の減速影響を受けながらも、半導体向けが好調だったようだ。
香料関連はコロナ影響がありながらも売り上げ増
ロジスティック関連は溶剤を保管するタンクの貸し出しビジネスなのだが、こちらは回転率が低下しているようだ。

売上:+18%
営業利益:+5.9%

営業利益の絶対額は感光材セグメントの方が大きい。
tsmcの生産能力が予約で一杯の状況が続く限り、感光材セグメントの好調は維持されると思われる。
粗利の高い最先端向けの半導体材料の売上比率が伸びるにつれ、利益成長が更に加速していくだろう。

予想がしょぼい

上期予想(会社)

売上営業利益経常利益純利益
修正前12,5001,000950620
修正後12,5001,1501,120780
前期12,1891,1681,064693
前期比2.6%-1.5%5.3%12.6%
単位は百万円

妥当な数字を示さないと投資家にとっては害悪しかない。

感光材セグメントの予想(独自)

感光材部門は1Q、2Qが強く、3Qもしくは4Qは弱い傾向がある。
2018年から3年間、全ての年で2Qに最大の営業利益を計上している。
感光材部門は半期で以下の数字付近になるはずだ

売上:3,680 + 3,680×1.05 = 7,544
営業利益:543 + 543×1.10 = 1,140

化成品セグメントの予想(独自)

化成品セグメントの売上は季節性があまりない。
しかし、営業利益は2Qは弱く、1Qの6~8割くらいになる事が多い。

売上:2,908×2 = 5,816
営業利益:217 + 217 ×0.6 = 347

上期予想(独自)

合計すると以下のようになるはずだ。
売上:13,360
営業利益:1,487

とこの辺が妥当な数字だと思うが、会社予想通りなら2Qで何かの費用が発生すると思われるが、残念ながら決算説明資料には無かった。

通期予想(会社)

ちなみに前期数字は以下

売上営業利益経常利益純利益
修正前25,0001,8001,7001,100
修正後25,0001,9501,8701,260
前期24,4552,1842,0611,852
前期比2.2%-10.7%-9.3%-32.0%
単位は百万円

減益となっているが、これには理由がある。
9月に完成する新工場の固定費負担+8億円があるため。
もともと営業利益が21億円しかない会社だから、8億円の固定費増で減益になるのは仕方ない。
新工場は来年から稼働するため、今期はただの費用増要素となってしまう。

前期の通期営業利益が21.8億円。
今期予想は19.5億円。
新工場固定増を差し引くと27.5億円となり、前期比+26%。
費用増を割り引けば、1Qの成長スピードをおおむね維持する想定であることがわかる。
通期の数字を吟味すると、中間予想が思ったより低い原因がなおさら分からなくなる。

まとめ

評価が分かれる決算だ。
1QのYoYを見れば、順調に成長していると受け取れる。
フォトレジスト市場は以下のような予想がされており、2023年にはEUVレジストがArFを逆転する。

いま、ほとんど使用されていないEUVレジスト向けの材料が拡大するだけで、これほど営業利益が増える。
2025年のレジスト材料メーカーおよびレジストメーカーはいまとは全く違うメーカーになっているだろう。
1Qの成長が維持されると考えるなら買いだ。

しかし、会社の予想をそのまま信じるなら、この高値は許容されないし、売りとなるだろう。

ちなみに1Qの実績と2Qの中間予想はコンセンサスを上回っているが、通期では下回っている。