コスモス薬品

コスモス薬品について分析してみた。
2012~2014年ごろはまさに王道のグロース株だった。
PERは同業他社よりも常に高く、古典的なPER、PBRを用いた投資家にとっては高根の花といったところか。

数字で見る強み

まずは数字で強みを見てみたいと思う。

ROICをいくつかのドラッグストアと比較した。
2012~2015年にかけて一貫してコスモス薬品の数値が優れていることがわかるだろう。
コスモス薬品のバランスシートには流動負債が多いためだ。
その秘密はCCCにある。伝説的な経営者であるスティーブ・ジョブズはアップルを再生させたとき、CCCを大幅に改善させたが、コスモス薬品もアップル並みの優れたCCCを叩き出している。
売掛金の回収の方が買掛金の支払いよりも先に終わるという構造は一部のSaaS企業のようだ。
このキャッシュ構造がほかの店舗の追随を許さない驚異的な出店スピードを可能とする

ドミナント戦略

ライバル店を挟み撃ち

以下は私が以前住んでいた熊本県大津町だ。
わずか1kmの距離に別の店舗がある。

いわゆるドミナント戦略で、店舗同士の共食いを恐れずに、顧客を囲い込んでしまう戦法だ。
コスモス薬品は独自の商品管理システムを持っており、店によって同じものでも値段が異なる。
上のMapの例だとイオンのそばのコスモス薬品ではON365の納豆は1セット55円だが、ディスカウントショップのダイレックスのそばの店では1セット49円になっている。
このように競争店舗があるところで低い値段設定をしている。

他店舗のつけいるスキを与えないドミナント戦略と、独自の管理システムによりEveryday Lowpriceを顧客に提供することに成功し、支配地域を増やしていった。

都会進出で強みが薄れる

このようにして九州を平定した後は四国、中国、関西を侵略
ドラッグストア業界の西の雄として君臨したわけだが、ROICのチャートをみるように最近は普通のドラッグストア企業に代わってしまった。
九州、四国、中国と地方での展開がある程度終了し、関西、関東と都会に進出しだしたのも要因の一つだろう。
固定費が高い地域では利益率が落ちるし、出店の際の費用も嵩む。

コスモス薬品が優れたビジネスモデルを持っていてようと、
日本の土地は限られており、いつかは出店ペースが落ちる
どんなに優れた企業であっても物理法則は変えられないという事だろう

ドラッグストア業界比較