今回もマイナーな会社を紹介しよう。
ザイリンクスだ。
まず、FPGAって何?から説明し、これから需要が増える理由を説明する。
◇FPGAとは
field-programmable gate arrayの略だ。
書き換え可能な集積回路。
そんな感じのデバイスだ。
集積回路とは以下のような論理回路の組み合わせで出来ている。
AND,OR,NOR,NAND,D-FF・・・
演算により中のビットが0→1に切り替わるたびに、
複雑な回路を経て、1が出力されたり、0が出力されたりする。
古今東西、様々なデバイスがあるが、内部で起きていることは一緒なんだ。
FPGAはユーザーがプログラムを書き換えることで、
任意の集積回路に化けさせる事ができる。
◇FPGAとASICの違い
ある用途に特化した専用デバイスの事をASICと言う。
例えば、ビットコインのマインニングに使われるのはASICだ。
ビットコインのマイニングは市販のデバイスでは、採算が合わないため、
マイニング用に設計された専門ICを使用している。
メリット | デメリット | |
ASIC | 専門化されてるため、高性能 量産単価が安い | 開発期間が長い 開発コストが高い 開発リスク(仕様変更、設計ミス) |
FPGA | 開発期間が短い 開発コストが低い 開発リスクが低い(プログラマブル) | 低速でエネルギー効率が低い |
簡単に言うと、
ASICは高性能だが、一度作ると変更できない。
FPGAは性能が低いが、何度でも変更可能。
これが大きな違いだ。
賢い人は気付くかもしれない。
FPGAの性能が上がれば、ASICいらんじゃん。と・・・。
その通りだ。
ASICの利点は高性能である事だ。
FPGAの性能が向上し、仕様に耐えうるなら、ASICをわざわざ作る必要が無い。
高性能ICが不要な製品では、実際にそうなっている。
例えば、液晶テレビ、ルーターなどだ。
たまに、「ファームウェアをダウンロードします。」
みたいなメッセージがあるだろう?
ネット回線からファームウェアをダウンロードし、
FPGAを書き換えているんだ。
ファームウェアを逐次UPDATEする必要がある場合、
ASICよりもFPGAの方が便利だ。
プログラミング可能なデバイスというのは、変化の早い社会にマッチしている。
FPGAの性能が向上すれば、ASICを使っていた分野もFPGAに置き換える動きが出てくる。
ASICは開発費を回収する前に、時代遅れになってしまう。
なら、FPGAの方が無難だなと・・・。
FPGAについて詳しく書いている。
興味があれば。
www.fsi-embedded.jp
◇ザイリンクスの業績
ザイリンクスは高収益だ。
株価が低迷する局面では仕込んでみたい。
もちろん、業績の拡大もあるが、買収されるというシナリオもある。
ライバルのアルテラはインテルに買収されたのだから。
ザイリンクスだって買収される可能性がある。
◇まとめ
ザイリンクスはFPGAベンダーで唯一生き残っているメーカーだ。
ザイリンクスは高収益企業で、FPGAの需要もこれから伸びる。
実績も将来性も抜群な企業だ。